2017年4月 Archives
3月末までのプロジェクトと契約が完了して、また就職活動をしていました。
みなさまのおかげさまで、先週、仕事が決まりました。今週後半から4ヶ月(+)の契約社員(W2, C2H?)として仕事始めの予定です。ありがとうございます。
ちょっと、あまり知られていないかもしれない、契約社員の種類の説明です。
シリコンバレーというか、アメリカ全体に当てまわると思います。
ついでに一般的な雇用形態も説明致します。
ただ、専門ではありませんので、間違っているかもしれません。利用にあたっては、自己責任でお願いします。
正社員 (employee)
通常の会社員というか正社員です。Full-time とか、Permanent という呼び方をされることもあります。
税金の申告は、W2というフォームを会社からもらい、個人の確定申告(1040)をすることになります。
W2は通常、源泉徴収(withholding)があります。
会社が雇用保険をはらっていますので、レイオフなどのときに失業保険(unemployed insurance)ももらえます。
レイオフなどのパッケージは、私が以前働いていた会社では1年間につき1週間ほどのパッケージがありました。最大8週間ぐらいだったと思います。
つまり、8年以上働くと2ヶ月分の退職金がもらえるというものです。日本に比べると少ないかと思います。
インターン(internship)
大学など学校に在学期間中の就職経験です。
夏休みなど、大学生を1-2ヶ月ほど受け入れたりします。季節がら、Summer intern と呼ばれることもあります。
給料ももらえます。会社によると思いますが、仕事の評価によって新規採用のオファーを出すことも多いようでした。
OPT (Optional Practical Training)
留学生にしか関係のないものです。留学生は基本的に就労できませんが、4年制の大学卒業後1年間、2年制だと半年間の間、就労できるというビザです。
その間に、就職して就労ビザを出してもらえると、連続して働くことができます。
留学生からの就職のパターン
知り合いでは以下のようなパターンが多くみられました。
1)4年制の大学に留学。
2)4年目のインターンシップで企業に入って、オファーをもらう。
3)卒業後、1年間のOPTの期間に就職して、就労ビザを出してもらう。
4)就職後、半年から1年半ぐらいの間に永住権の申請を始める。
5)就職後、2-3年で永住権の取得。
永住権の取得を目的とした場合、外国人の労働者が比較的少ない会社が狙い目となります。
契約社員 (contract)
ようやく、最初の話になりますが、契約社員は基本的には市民権または永住権が必要になります。
W2コントラクト
上記の正社員と同じ税金のフォームです。
派遣会社の社員として、派遣先の会社で働きます。
派遣会社が就労ビザを出すことも、まれですがあるようです。
会社によっては、このW2のコントラクトしか受け付けないところも多くあります。
最大期間が決まっているところも多いようで、1年とか1年半で契約終了となるところも多いようです。
その場合、会社によっては派遣先の社員とコンバートされることもあります。
私がアドビ社で働き始めたときは、W2のコントラクトで1年働いて、その後、正社員となりました。
収入、福利厚生、安定、節税などの面からは、このW2コントラクトはあまりよくないです。
ただ正社員に比べて採用されやすいという面はあります。
C2H
後述のC2Cと似ているのですが、内容は全く異なります。
Contract to Hireの意味で書かれていることが多いです。
正社員として雇う準備があるけれども、お試しとして契約社員として雇うというものです。
正社員へのコンバートの可能性があるというものです。
すでに会社で働いて評価もされているので、就職の面接試験が免除の会社もあるようですし、外部から採用と同じ条件の会社もあります。
1099 コントラクト
1099というのは、W2と同じく税金のフォームの名前です。違いは源泉徴収がありません。
税金の申告時には、その他の収入として申告することもできますが、Schedule-C (個人事業主)として申告することもできます。
Schedule-Cは、経費を差し引くことができますが、市民権または永住権が必要になります。
カリフォルニアは税率が高く年収7万ドル以上の独身者であれば、最高税率の約45%になってしまいます。ですので、税金の計算前に経費として落とせるというのは、非常に節税効果が高いです。
税金の面では優遇されますが、1099が使えるポジションは、ソフトウェアエンジニアではかなり少ないです。
リクルーターから連絡があると、必ず確認しているのですが、1099が使えるのは1-2%ほどでした。
それには理由があって、1099からSchedule-Cの税金の申告をすると、税務署の監査(tax audit)の対象となる可能性が高いからのようです。
Schedule-Cで申告している個人が監査に合うと、直接の取引先の会社のほうも道連れ的に監査の対象となることもあるようです。
大きな会社ではコストは余分にかかっても、個人相手の契約はしないで、会社通しの契約しかしないというが多いようです。
C2C コントラクト
Corp-to-Corp の意味です。
W2コントラクトでは、派遣先=派遣会社=派遣社員(自分)という構図になっていました。
自分自身のところを会社化するというものです。派遣先=派遣会社=自分の会社となります。
自分の会社は、LLC, S-Corp, C-Corpのどれかにする必要があります。
C2Cが使える契約の仕事は、派遣会社にもよるのと、派遣先にもよります。
同じくリクルーターから連絡があると、必ず確認しているのですが、シリコンバレーのソフトウェアエンジニア関係の仕事では、20-30%ほどになります。
派遣会社によっては、最初W2コントラクトでも、あとでC2Cに契約の変更が可能な会社もあります。ただ、途中で変更可能な会社は少ないようです。
HDS社の仕事のときは、最初W2コントラクトでしたが、1年後にS-Corpを作って、C2Cコントラクトに切り替えてもらいました。
S-Corp
C2Cのための自分自身の会社の形態ですが、LLC, S-Corp, C-Corpとあるうちで、S-Corpにしました。
処理や手続きが比較的簡単なのは、LLCです。
S-Corpには、ちょっと特別な税金面の優遇措置があります。それを利用したほうがいいという判断で S-corpにしました。
会社登録は、サクラメントまで車で行って自分で登録しましたので、経費のみでした。登録代行会社は、$2000-$4000ほどのようでした。
会社の維持には、税金や会計士さんや会計ソフト(Quickbooks Pro + Enhanced Payroll)の費用などで、年間3000ドルほどはかかっています。
収入なども含めて状況判断するのがいいかと思います。
まとめ
個人的な経験を交えて、シリコンバレーでのソフトウェアエンジニアに関係する雇用形態について説明しました。
詳しくは弁護士さんや会計士さんなどの専門家に相談するのがいいかと思います。
会社設立には、Nolo という本のシリーズが有名で弁護士さんからも、まずこれで勉強しろと紹介されました。 Amazonで、"How to Form Your Own California Corporation"で検索してみてくださいませ。
あとは、10年以上使っていてサービスの販売もしている弁護士サービスも使っています。http://l.hada.us/
ありがとうございます。
カリフォルニアで、雹の被害や事故などで、車が廃車となってしまったときに、再登録する方法です。
あまり、使えない情報かもしれませんが、概要とコストの概算だけ知っておくと、ちょっと得することがあるかもしれません。
私のケースでは、金銭的にはちょっと得になったように思います。
最近、そのようなことになり、廃車となった車(salvaged title)を再登録(re-registration)しました。
ケースにもよりますので、自己責任でお願いします。
2007 VW New Beetle
2007年のニュービートルに乗っているのですが、去年、連続する修理で修理代が$2500ほどかかってしまい、合計2ヶ月近く運転することが出来ませんでした。
ただ、愛着のある車なので、できるだけキープしたくて、バックアップの車を買うことにしました。
2017 Nissan Versa
買ったのは、Nissan Versa Sedanで、北米で最安値の4ドアセダンでした。
税金と保険費用全額で、$12,500ほどでした。
マニュアルシフトで、窓も鍵もマニュアルですが、ミラーはリモートで操作ができます。
11月末に購入して、2月末に被害にあいました。
走行距離は1000mileほどで、ガソリンも2回ほどいれただけでした。
ダンプカー
フリーウェイ(I-280)で通勤中に前方50mほどで右車線にいたダンプカーの後ろのゲートがなぜか開いてしまい、数百個の小石(2-3cm)がバラ撒かれました。
すくなくとも100個ほどが私の運転していた車にぶつかり、フロントガラスにヒビが入って、塗装は傷だらけとなりました。
高速走行でハンドルを急に切るのも危ないし、避けきることも出来ないので、観念して安全走行をするようにしました。まるで雹のようでした。
相手の車が一応止まってくれて、私のほかに2台の車と一緒に保険情報の交換をしました。
この時、警察は呼ばなかったのですが、来てもらって、ポリスレポート書いてもらうべきでした。
あと、ドライブレコーダー(Dash Cam)のようなものもあるほうがいいと思いましたので、あとで購入しました。
結局、相手側の保険会社から、修理持ちをしてくれることになりました。
見積もりと80%ルール
修理工場を選んで、査定をしてもらいました。
フロントガラスのほかに、ラジエータにも小石が当たってフィンが曲がっていたりしました。
ボディーは、小石が当たって、塗装がはげただけですが、数が多くて、フロントグリル、ライト、ワイパー、ミラーケース、ボンネット、右側ドア二枚、右側ドアのガラス、屋根、右側ホイールカバーなど、車の外側の5割強が修理が必要とされました。
保険会社のほうでは、車両価格の80%以上の修理費用がかかる場合に、全損にするというルールがあるようです。
それで、全損扱いとなってしまいました。
支払いの選択
支払いの方法が2つありました。
まず、査定価格ですが、購入価格の$300マイナスとなりました。新車購入時にちょっと安く買えたのと、走行距離も少なかったことによるようです。
保険会社が車両を引き取るケースが、査定価格の支払いです。
オーナーが車両を引き取るというオプションがあり、$1500マイナスとなります。
フロントガラス以外は、塗装の傷だけなので、引き取ったほうがいいと思い、よく調べないまま、引き取ることにしました。
落とし穴
連絡した後で、調べたところ、よく知らないことがたくさん出てきて、頭を抱えることになりました。
廃車となった車は、ナンバープレートを返却する必要があり、強制保険にも入れず、公道を走ることができません。
公道を走れるようにするには、廃車登録(salvaged)と再登録(re-registration)が必要ということでした。
しょうがないので、調べて再登録することになりました。
必要な処理とかかったコスト
*フロントガラスの交換 約$200
自宅に来てもらいました。
*ブレーキテストの証明 $75
*ライトのテストの証明 $75
*Smog Check 約$50
上記3つはショップ1ヶ所でできました。
*DMVの登録費用 $50x2=$100
合計:約$600
DMVでの処理
修理に関しては、DMVまたはCHPでの検査が必要になります。
DMVが近所にあるので、DMVのほうで検査をしてもらうようにしました。
最初に、書類を全部持っていったのですが、間違った列に並ばされてしまったりで、3時間ほどかかりました。
でも、1回で全部終わるとは思っていなかったので、よかったと思ったところで、DMVのデータベースに車の廃車登録がされていないとわかりました。
保険会社から紙の書類での申請になるようで、1-2週間はかかるということでした。
ナンバープレートは返却してしまったので、仮のナンバープレート(紙)をもらい、その日は帰りました。
10日後に再度DMVに行き、無事、再登録は完了しました。前回はアポ無しだったのですが、今回は予約を入れていきました。それでも1時間は十分にかかりました。
DMVでの車両登録は、代わりにAAAでもできるのですが、今回のケースは処理が途中だったので、DMVのほうが良さそうと思い、そうしました。
まとめ
結局のところ、約$2400 (=$300+$1500+$600) で、塗装に傷のついた新車に近い走行距離の車を購入したような感じになりました。
修理の部分がネックですが、廃車時にオーナー引き取りにするのが、得になるケースもあるようです。
$5000ほどで売却して、新車で買い直すことも考えたのですが、同じモデルは売り切れになっているようで、買えなくなってしまっていました。
来週から始まる次の仕事が、ちょっと離れたオフィスなので、通勤用にはちょうどいいかなと思っています。凹みはなくてペイントチップのみなので、1mではわかりますが、2m離れるわからないぐらいです。
自分の保険会社に関しては、再登録後にはナンバープレートが変わるので、再登録ということと一緒に連絡をする必要がありました。
廃車状態で販売されている車もあるようですが、原因などがよくわからないと手を出さないほうがいいという意見も見られました。特に洪水などでの水没のケースは、見た目はきれいだけれどもダメージが大きい場合が多いそうです。
あまり役に立たないような情報かとも思いますが、同じようなケースなどで質問がありましたら、お気軽にご連絡くださいませ。
ありがとうございます。