シリコンバレー不動産:ショートセール、差し押さえ物件の共通項
Jeanetteの不動産ビジネスで私もいろいろ勉強しています。
最近のシリコンバレーの不動産事情です。
マーケット価格
アメリカでは、インフレ率が大体、毎年5%ほどです。毎年、5%の値上がりが平均であって、あたりまえということです。
「72の法則」で計算すると、大体14年間で2倍の値段になるという計算です。
不動産も個別の商品で、基本的にはオークション・システムで売買されます。つまり、売れた値段が市場価格そのものとなります。
バブルだと言われ続けて、2006年の年始あたりが価格のピークでした。
それから2年間ほど下がり続けています。
2008年1月ぐらいには、大体20-30%値段が落ちたとして、2005年の価格だといわれていました。
2008年2月現在では、さらに下がって2003-2004年の価格と言われています。
買う側にとっては、お買い得の時期です。Buyer's Market と呼ばれます。
銀行の都合
基本的な不動産の購入は、20%の頭金と80%のローンというのが一般的でした。
つまり銀行差し押さえとなったときに、銀行側は転売しても20%の利益を得られるという計算です。
ずいぶん前ですが、それがローン業界の変化で、ローンが借りやすくなりました。
80:10:10(エイティ・テン・テン)といわれるように、80%がファースト・ローン、10%がセカンド・ローン、10% の頭金というパターンもあります。
頭金なしの100%ローンもずいぶん借りやすくなっていました。
これが不動産バブルを引き起こした原因のひとつです。
- ローンが借りやすいから、買う人が増える。
- 買う人が増えるから、不動産価格が上がる。
- 不動産価格が上がるから、利率のみのローンでもお金儲けできてしまう。
- さらに銀行は貸しやすくする
といった循環ができてしまっていました。
簡単には、「ローンの利率が下がれば、不動産価格が上がる」という法則になります。
サブ・プライム
サブ・プライム・ローンは、普通ならローンの貸し出しのOKのでないようなクレジットスコアの低い人にでも、 高利子で貸し出したことです。サブ・プライムは時限爆弾のようなものです。
日本のマンガで、「ナニワ金融道」と知っている方は、同じような感じと思えばいいと思います。
ちなみにサラ金は、英語でローン・シャーク (loan shark)といわれます。サメですね。
不動産価格が上がり続ければ、それもOKです。
ただし、下がると100%ローンで、さらに支払い能力の低い人たちです。ローンの支払いができなくなる可能性は高いです。
普通なら、そこで不動産を売ればいいわけです。ただ、値下がりしていると売っても借金だけが残る可能性が高くなります。
その可能性が一番高いのは、100%ローンで、利子払いのみ、3-5年間のみの固定金利のばあいです。
固定金利が外れると、バリアブル(variable)と可変金利になりますが、ほぼ間違いなく金利はあがります。
毎月の支払い金が上がると、払えなくなる人が増えます。去年、今年と固定金利が期限切れになってきた人たちが、続々と出てきています。
値下がりの循環
- ローンの支払い金額が増える
- 不動産を売りに出す
- 売れないから値下げをする
- 市場価格が下がり、リファイナンスなどもできなくなる
- 支払い停滞から、差し押さえ
といったプロセスになります。これが循環しますので、市場価格全体の値下がりとなります。
銀行の差し押さえ
通常は、3ヶ月ほど支払いが停滞すると、差し押さえとなります。所有権が銀行に移って、追い出されます。
急にはならないで、段階的な通知の手紙は来ます。
ローンを借りていた人は、破産となって、7年ほどクレジット・ヒストリーに記載されます。
ただし、現在、あまりにも差し押さえ物件が増えすぎて、銀行側も差し押さえを控えているところもあります。
その場合、以下のショート・セールとなります。
ショート・セール(Short Sale)
株ではショートセールというのは、空売りのことです。持っていない株を売るということです。
不動産では、ローンの残り金額以下で、売るということになります。
通常は、貸している銀行側はOKを出しませんが、OKをだしたのがショートセールと呼ばれます。
ローンを借りていた人は、破産とは記録されません。
特別ルールがいろいろありますが、もっとも有利な立場にいるのは、実はローンを借りている人です。
ローンの支払いをせず、3ヶ月から半年ほど住み続けられるわけです。売れないと、上記の差し押さえとなります。
特別ルールは、結構おもしろいので、別の機会にご説明いたします。
ショートセール、差し押さえ物件の共通項
このような物件をたくさん見ていると、発見があります。
汚れ方がすごいというのが多いです。1-2年住んでいて、不思議なくらいです。もう少し、大切にしてあげればいいのにと思います。
汚れていない場合、物が盗まれていることが結構あります。
この間の物件も、ドアが枠ごと壊されていて、食器洗い機、台所のシンクと蛇口、トイレの洗面台まるごとがなくなっていました。
不動産業界で有名なマイケル・キートンという人が主演の「パシフィック・ハイツ」という映画の思い出します。 (おもしろい映画ではありませんが、勉強になります。)
あと気がついたのは、ほとんどの差し押さえ物件が、家の外側がココア色の色になっています。勝手に差し押さえ物件カラー (foreclosure color)と呼んでいます。
これには、理由があって、売りやすいように銀行側が売る前にニュートラルな色として色を塗り替えるようです。
気がついてしまったので、お家を買ったら、色は塗り替えたくなりました。
売りに出すときには、家の写真をいくつか添付するのですが、内装でも共通していることがあります。
大抵の家に結構大きなプラズマTVなどがあって、ものが多いです。
優雅とかゴージャスというよりも、家具や飾り物だらけという感じで、お金が結構使われている印象を受けます。
これにも理由があるようで、本来なら不動産ローンの支払いにするべきお金をTVや家具などに使っているようです。
やっぱり、執着しないほうが、楽になれるようです。
まとめ
そろそろ、不動産価格の下降はボトムだという意見もあります。
まだまだ底割れする可能性もあります。
ボトムを見極めるのは、なかなか難しいですが、そのときの市場価格で10-20%安い物件を買うことができれば、さらに10% ぐらい値下がりしても大丈夫です。
全ては自己責任ということを理解すれば、買うのにはいい時期だと思います。
ありがとうございます。
