視覚効果監督 デニス・ミューレン(Dennis Muren)さんのお話。

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今日、昼間のお仕事でデニス・ミューレンという人のお話を聞く機会がありました。

名前をご存知の方は、どれくらいいるかわかりませんが、視覚効果の監督担当の映画タイトルを見ると、 なるほどと思われる人も多いと思います。

Wikipediaからですが、以下の作品があります。

『スター・ウォーズ/帝国の逆襲』、『E.T.』、『スター・ウォーズ/ジェダイの復讐』、『インディ・ジョーンズ/魔宮の伝説』、 『インナースペース』、『ウィロー』、『アビス』、『ターミネーター2』、『ジュラシック・パーク』、『ハルク』、『宇宙戦争』

25年ほどのキャリアがあるそうです。

スピーチのタイトルは、視覚効果における現実性と想像力に関することでした。

昔はSFXなどを見るために映画を見る人も多かったわけですが、今では、結構当たり前になりました。

観客の人は、新しい技術やテクニックなどにあまり興味がなくなってきているようです。

観客の人たちが、今、一番気にするのが、「feeling フィーリング 感覚」だそうです。

つまり、以下に画面の登場人物たちが感じているような臨場感を味わうかということのようです。感情移入ともいえると思います。

そのようなインスピレーションを得るためにしていることの1つに、インターネットで画像をたくさん集めているそうです。

デニスさんが、自分の感性でこれはと思うのを集めているようで、8000枚以上あるそうです。20枚ほど見せてもらいましたが、 確かにどれも画像から感じるものがありました。

監督という立場で、アーティストの人たちに仕事を割り振るわけですが、以下の点に留意してほしいということでした。

1)自然にあるものに好奇心を持つ

2)学ぶことの必要性

3)現実や真実から刺激を受けること

4)現実を観察し感覚で感じること

5)1~3歳の子供のような好奇心の反応を持つこと

他には、「自分の記憶は信じるべきでない」とも言っていました。

そのために、調べられることであれば、調べてみるべきということでした。インターネットのおかげでずいぶん楽になったそうです。

その例で、LAに住んでいる人や映画業界ではおなじみのハリウッドサイン(山の上にある、HOLLYWOODのサイン)ですが、 1列に綺麗にならんでいるのではなくて、ずれています。

見慣れている人が、1列に並んでいるのを見ると、無意識に、「これは違う」と思うようです。そういうのに気がつくと、 感情移入がすぐに失われてしまうからのようです。

「リアルなだけではなくて、作風(poetry)を入れる必要がある」そうです。

現在のSFXがあまり驚きのないのは、みんなが真似の真似をしているからということでした。

もう人を驚かせるようなネタは使い果たしたのか?ということですが、いくらでもたくさんあるそうです。

自然の世界にはいくらでもインスピレーションをわくものがあるそうです。

1つの例で、アフリカのキリンの特集した番組を紹介していました。

http://www.pbs.org/wnet/nature/tallblondes/

まとめとしては、

1)もう、ストラディバリウス(バイオリンの名器)はある

2)もう、弾き方はマスターした

3)あとは、どんなスタイル、フィーリング、目的をもって演奏するかだ

ということでした。

Q&Aのなかで出てきたことですが、あんまりアニメは好きじゃないそうです。

どうも職業病のようで、アニメを見ると製作にどんな作業量や苦労があるのかすぐに想像できて、それが気になってしまって、 楽しめないからだそうです。

20数年も忙しい業界のトップで働いているわけですが、インスピレーションと生活のバランスのためには、 一仕事が終わると3ヶ月は休暇を取るそうです。

最初の1ヶ月ぐらいは、仕事のことを忘れるのに時間がかかるそうです。

それから、ようやく新しいことを吸収できるようになるそうです。

ありがとうございます。

-Naoki

 

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